退職代行の選び方【2026年版】弁護士・労働組合・民間業者の違いと失敗しない基準

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「退職代行を使いたいけれど、業者が多すぎて選べない」「安いところを選んで大丈夫なのか不安」。退職代行を比較するとき、多くの記事は料金の安さで順位をつけています。しかし2025年から2026年にかけて、その選び方では危ういことがはっきりしました。

結論から言えば、退職代行を選ぶ基準は料金ではなく「誰が運営しているか」です。運営主体によって、会社と交渉できる範囲が法律上まったく異なるためです。

この記事では、運営主体の3分類と、それぞれで何ができて何ができないのかを整理します。

目次

退職代行は運営主体で3つに分かれる

同じ「退職代行」という名前でも、運営しているのが誰かによって、法律上できることが変わります。まずこの違いを押さえてください。

運営主体会社との交渉未払い賃金・残業代の請求
弁護士・弁護士法人代理人として交渉できる請求・訴訟まで対応できる
労働組合団体交渉として交渉できる法的な請求の代理はできない
株式会社(単独運営)交渉はできないできない

押さえておきたいポイント

  • 弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得て法律事件の交渉を行うことを禁じている
  • 株式会社が単独で運営する場合、できるのは本人の退職の意思を伝えることまでとされている
  • 労働組合が運営に関わる場合は、団体交渉権にもとづいて交渉できるという整理が一般的
  • 「交渉できます」と広告していても、運営主体によっては実現できないことがある

なぜ運営主体を確認する必要があるのか

2025年10月、退職代行サービス「モームリ」を運営していた株式会社アルバトロスが、弁護士法違反の疑いで警視庁の家宅捜索を受けたと報じられました。翌2026年2月には当時の代表らが逮捕され、その後起訴、公判では起訴内容を認めたと報じられています。

報道によれば、問題とされたのは、弁護士資格を持たない事業者が、報酬を得て提携する弁護士に依頼者を紹介していた点です。同社は2026年4月に経営体制を変更したうえでサービスを再開したと発表しています。

この件が示したのは、退職代行の業務範囲がこれまで曖昧に扱われてきたということです。依頼した本人に法的な責任が生じるわけではありませんが、依頼先が業務を続けられなくなれば、手続きが途中で止まるおそれがあります。

だからこそ、料金ではなく運営主体を先に確認する必要があります。公式サイトの会社概要に、運営会社名と、提携している労働組合や弁護士の名称が明記されているかを見てください。

自分に合う運営主体の選び方

次の順序で確認していくと、自分に必要な運営主体が決まります。

  1. 会社と揉めているかを確認する
    すでに損害賠償をほのめかされている、給与が支払われていないなど、金銭や法的な争いがある場合は弁護士が必要です。
  2. 有給消化や退職日の調整が必要かを確認する
    これらは交渉にあたります。株式会社が単独で運営するサービスでは対応できないため、労働組合が関わっているか弁護士を選びます。
  3. 伝えるだけで足りるかを確認する
    争いがなく、有給も残っていないのであれば、意思を伝えるだけで手続きは進みます。
  4. 公式サイトで運営主体を確認して申し込む
    運営会社名、提携労働組合名、料金の総額、返金の条件を確認してから申し込みます。

労働組合が関わるサービスを選ぶ場合

有給消化や退職日の調整まで含めて任せたい場合、労働組合と連携しているサービスが選択肢になります。

退職代行Jobsに無料で相談してみる

退職代行Jobsは株式会社アレスが運営し、合同労働組合ユニオンジャパンと連携しているサービスです。料金はシンプルプランが27,000円、労働組合に同時加入する安心パックプランが29,000円です(いずれも税込・2026年8月時点)。相談はLINE・メール・電話で24時間365日受け付けており、公式サイトでは退職できなかった場合の全額返金についても案内されています。

会社との交渉は、運営会社ではなく提携する労働組合が団体交渉として行う建て付けです。一方で、未払い残業代の請求や訴訟の代理はできません。金銭の請求まで必要な場合は、弁護士に依頼する必要があります。

弁護士に依頼する場合

未払い賃金や退職金の請求、損害賠償を求められている場合は、弁護士でなければ対応できません。弁護士法人みやびのように退職代行を扱う法律事務所があり、公式サイトによれば会社員・契約社員・アルバイトは27,500円(税込・2026年8月時点)、公務員は55,000円、自衛隊・業務委託・役員は77,000円と案内されています。残業代や退職金の請求を依頼する場合は、回収額の20%が別途かかります。

労働組合が関わるサービスとの料金差は、会社員であれば500円程度です。金銭の請求が必要かどうかで選び分けてください。

料金を確認するときの注意点

公式サイトの表示価格だけで比較すると、あとから総額が変わることがあります。次の3点を申し込み前に確認してください。

確認することなぜ必要か
組合費・加入金が別途かかるか労働組合が関わる場合、表示価格に含まれないことがある
成功報酬・追加費用の有無金銭の請求を依頼する場合、回収額に応じた報酬が発生することがある
返金の条件「全額返金」と書かれていても、適用される条件は各社で異なる

トラブルになりやすいケースと対処法

注意したいケース

1. 「交渉できます」の中身を確認しないまま申し込む
広告に交渉可能と書かれていても、運営主体によっては法律上できないことがあります。誰が交渉するのか(運営会社か、提携労働組合か、弁護士か)を公式サイトで確認してください。

2. 料金の安さだけで選ぶ
最も安いサービスは、意思を伝えることのみを扱う場合があります。有給消化を希望しているのに交渉できないサービスを選ぶと、目的を達成できません。

3. 会社から損害賠償を示唆されている状態で、弁護士以外に依頼する
この状態は法的な争いにあたります。弁護士以外は対応できないため、最初から弁護士に相談してください。

よくある質問

Q. 退職代行を使うと、会社に訴えられることはありますか。
A. 退職の意思表示そのものは労働者の権利です。期間の定めのない雇用契約では、民法627条により申し入れから2週間の経過で契約は終了するとされています。ただし個別の事情によって状況は異なるため、金銭や損害賠償の話が出ている場合は弁護士に相談してください。

Q. 依頼した業者が営業を止めたらどうなりますか。
A. 手続きが途中で止まるおそれがあります。申し込み前に運営主体と、提携している労働組合や弁護士の名称が公式サイトに明記されているかを確認してください。

Q. 有給を消化してから辞めたいのですが、どこに頼めばよいですか。
A. 有給消化の調整は交渉にあたります。労働組合が関わるサービスか、弁護士を選んでください。株式会社が単独で運営するサービスでは対応できません。

Q. 料金の相場はどのくらいですか。
A. 労働組合が関わるサービスで3万円前後、弁護士では雇用形態によって幅があります。ただし組合費や成功報酬が別途かかる場合があるため、総額で比較してください。

まとめ

  • 退職代行は運営主体によって法律上できることが異なる。料金より先に「誰が運営しているか」を確認する
  • 有給消化や退職日の調整が必要なら労働組合が関わるサービスか弁護士、金銭の請求が必要なら弁護士を選ぶ
  • 表示価格だけでなく、組合費・成功報酬・返金条件を含めた総額で比較する

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