「明日、どうしても会社に行きたくない」「もう連絡もしたくない。このまま行かなくなってしまいたい」。朝になると体が動かない、電話に出るのが怖い。そこまで来ている状態で、無断欠勤を考えてしまうことがあります。
結論から言えば、連絡せずに行かなくなる方法は、いちばん不利な選択になりやすいです。手続きが止まり、必要な書類が受け取れず、退職までの期間が長引きます。一方で、自分から連絡しなくても手続きを進める方法はあります。
この記事では、無断欠勤を選ぶ前に検討できる選択肢を、負担の小さい順に整理します。
まず、体調の確認を優先してください
眠れない、食欲がない、朝になると動けない、涙が出る、出社しようとすると体調を崩す。こうした状態が続いている場合は、退職や欠勤の判断より先に、医療機関の受診を検討してください。
受診することで、休職という選択肢が出てくる場合があります。多くの会社では、休職の申請に医師の診断書が必要です。退職しなくても、いったん離れるという選択肢があることを知っておいてください。
押さえておきたいポイント
- 体調に影響が出ている場合は、受診が最優先。判断はそのあとでよい
- 診断書があれば、休職という選択肢が出てくることがある
- 欠勤の連絡は、メールやメッセージでもよい。電話でなければならない決まりはない
- 自分から連絡できない状態であれば、第三者が代わりに伝える方法がある
無断欠勤を選ぶと何が起きるか
連絡せずに行かなくなった場合、次のことが起こり得ます。感情的に責めるためではなく、あとで自分が困る点を知っておくためです。
| 起きること | 内容 |
|---|---|
| 連絡が続く | 本人や、緊急連絡先に登録した家族へ連絡が入ることがある |
| 懲戒の対象になり得る | 就業規則にもとづく処分の対象となる場合がある |
| 書類が受け取れない | 離職票や源泉徴収票が届かず、失業給付の申請や年末調整で困る |
| 退職日が確定しない | 手続きが進まず、健康保険や年金の切り替えが遅れる |
いちばん影響が大きいのは3つ目です。離職票がないと、失業給付の手続きが進みません。会社との関係を断ちたい気持ちがあっても、書類だけは受け取れる形にしておく必要があります。
負担の小さい順に選択肢を並べる
「行く」か「行かない」の二択ではありません。間にいくつも段階があります。
- 今日を休む連絡だけ入れる
理由は「体調不良のため休みます」で足ります。メールやチャットで構いません。電話でなければならないという決まりはありません。まず今日をしのぐことを優先してください。 - 医療機関を受診する
診断書が出れば、欠勤ではなく傷病による休みとして扱われる場合があります。休職の相談もできるようになります。 - 有給休暇を使う
残っていれば、退職日までの範囲で消化を申し出ることができます。年次有給休暇は労働基準法で認められた権利です。 - 退職の意思を伝える
期間の定めのない雇用であれば、民法627条により、申し入れの日から2週間の経過で契約は終了するとされています。書面でも成立します。
自分から連絡すること自体が難しい場合
電話に出られない、メールを開くこともできない、会社のことを考えるだけで体調に影響が出る。そうした状態では、1番の「連絡を入れる」ことすら負担になります。その場合は、第三者が本人に代わって連絡を行うサービスがあります。
退職代行Jobsは株式会社アレスが運営し、合同労働組合ユニオンジャパンと連携しているサービスです。料金はシンプルプランが27,000円、労働組合に同時加入する安心パックプランが29,000円です(いずれも税込・2026年8月時点)。相談はLINE・メール・電話で24時間365日受け付けています。
会社との交渉は、運営会社ではなく提携する労働組合が団体交渉として行う建て付けです。一方で、未払い残業代の請求や訴訟の代理を行うことはできません。金銭の請求まで必要な場合は、弁護士に依頼する必要があります。
依頼する場合も、離職票や源泉徴収票の送付先を伝えてもらうことを忘れないでください。連絡を断ちたい場合でも、書類は必要になります。
状況別の考え方
確認しておきたいこと
- 体調に影響が出ている/受診が先。休職という選択肢を確認する
- 職場での言動に問題がある/記録(日時・内容・発言)を残す。都道府県労働局の総合労働相談コーナーに無料で相談できる
- 給与が支払われていない/金銭の請求は弁護士の領域。労働基準監督署への相談も選択肢になる
- 単に限界が来ている/退職の手続きを進める。連絡が難しければ第三者に依頼する
注意したいケース
注意したいケース
1. 連絡を断ったまま日数が過ぎる
日数が経つほど、退職日の確定と書類の受け取りが難しくなります。連絡できない状態でも、手続きだけは進める方法があります。
2. 貸与物を持ったままにする
社員証、健康保険証、業務用の端末や書類。返却が済まないと連絡が続きます。郵送で返却できるよう確認してください。
3. その場で書面に署名してしまう
退職の条件や損害賠償に関する書面を求められた場合、その場で署名しないでください。内容を持ち帰り、必要であれば弁護士に相談してください。
よくある質問
Q. 欠勤の連絡は電話でないといけませんか。
A. 法律上の決まりはありません。メールやチャットでも、欠勤の連絡としては成立します。社内の慣行がある場合も、体調によっては書面での連絡がやむを得ないと判断されます。
Q. 無断欠勤が続くと解雇されますか。
A. 就業規則にもとづく懲戒の対象となる場合があります。処分の内容は会社や事情によって異なるため一律には言えませんが、離職理由の区分に影響することがあります。
Q. 退職と休職、どちらを選ぶべきですか。
A. 体調が原因であれば、まず受診して医師の判断を仰いでください。休職制度の有無や条件は会社によって異なるため、就業規則を確認するか、人事部に問い合わせてください。回復してから判断するという選択もできます。
Q. 退職代行を使っても、離職票はもらえますか。
A. 依頼時に送付先を伝えてもらうことで受け取れます。届かない場合、離職票についてはハローワークに相談することで手続きが進むことがあります。
まとめ
- 体調に影響が出ている場合は、退職や欠勤の判断より先に医療機関の受診を検討する。休職という選択肢が出てくることがある
- 連絡せずに行かなくなると、離職票などの書類が受け取れず、あとで自分が困る。連絡は電話でなくてよい
- 自分から連絡すること自体が難しい状態であれば、第三者に間に入ってもらう方法がある。その場合も書類の送付先だけは伝えてもらう
手続きの見通しが立ったら、次の職場を探す準備も進められます。ただし体調が優れない場合は、回復を優先してください。
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