退職届の書き方と出し方【2026年版】退職願との違い・そのまま使える型・受け取ってもらえないときの対処

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「退職届と退職願は何が違うのか分からない」「書いたはいいが、いつ誰にどう渡せばいいのか不安」。退職を決めたあと、最初につまずきやすいのがこの書類です。書き方そのものは難しくありませんが、どちらを出すか出すタイミングを間違えると、あとで話がこじれることがあります。

結論から言えば、退職の意思表示に決まった書式はありません。期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条により、労働者はいつでも解約を申し入れることができ、申し入れから2週間が経過すれば雇用契約は終了するとされています。書類は「いつ、誰に、辞める意思を伝えたか」を記録に残すためのものと考えると、迷いが減ります。

この記事では、退職願・退職届・辞表の違い、そのまま使える書き方の型、渡し方の手順、受け取ってもらえないときの対処法をまとめます。

目次

退職願・退職届・辞表の違い

3つは似ていますが、意味合いが異なります。会社の就業規則で提出する書類が指定されている場合は、それに従います。

書類意味合い使う場面
退職願「辞めさせてほしい」というお願い。会社が承諾するまでは撤回の余地がある上司に相談したうえで、円満に進めたいとき
退職届「辞めます」という一方的な通知。原則として撤回できない退職日が確定したあと、または話が進まないとき
辞表役員や公務員が職を辞するときの書類一般の会社員は通常使わない

押さえておきたいポイント

  • 一般的な流れは「口頭で伝える → 退職願 → 退職日が決まったら退職届」。ただし会社によっては退職届だけで済む
  • 就業規則に「◯か月前までに申し出ること」とあっても、法律上の申し入れ期間は2週間。ただし引き継ぎを考えると、就業規則の期間に合わせるほうが円満に進みやすい
  • 書式の指定がなければ、手書き・パソコンどちらでも差し支えない

退職届の書き方(そのまま使える型)

白の便箋か、A4のコピー用紙を使います。縦書きが慣例ですが、横書きでも問題はありません。以下は縦書きを想定した並びです。

退職届

私事、

このたび一身上の都合により、令和◯年◯月◯日をもって退職いたします。

令和◯年◯月◯日
◯◯部 ◯◯課
氏名(自筆で署名し、押印)

株式会社◯◯
代表取締役 ◯◯ ◯◯ 殿

退職願の場合は、本文を「退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」に変えます。書く要素は次の6つだけです。

  1. 表題…「退職届」または「退職願」
  2. 書き出し…「私事、」(行の下のほうに書く)
  3. 退職理由…自己都合なら「一身上の都合により」で足りる。詳しい理由は書かない
  4. 退職日…上司と合意した日付。西暦・和暦は会社の書類に合わせる
  5. 提出日・所属・氏名…氏名の下に押印する
  6. 宛名…会社の正式名称と代表者名。直属の上司ではなく代表者宛てにする

封筒は白無地の二重封筒を使い、表に「退職届」、裏に所属と氏名を書きます。便箋は三つ折りにし、封はしないか、するなら「〆」を書きます。

渡し方の手順

書類を用意したら、次の順で進めます。いきなり書類を机に置く形は避けたほうが、話が進みやすくなります。

  1. 直属の上司に口頭で伝える
    「ご相談したいことがあります」と時間をもらい、退職の意思と希望する退職日を伝えます。理由を深く聞かれても「一身上の都合」で通して差し支えありません。
  2. 退職日を決める
    引き継ぎの期間と有給休暇の残日数を踏まえて、上司と日付を合わせます。ここで決まった日付を書類に書きます。
  3. 書類を手渡しする
    封筒に入れた退職願または退職届を、上司に直接渡します。渡した日付は自分でも控えておきます。
  4. 受理されたことを確認する
    人事部門への提出が済んだか、退職日が社内で確定したかを確認します。ここまで進めば、引き継ぎと有給消化の調整に移れます。

ケース別の注意点

確認しておきたいこと

  • 会社都合で辞める場合…退職理由に「一身上の都合」と書くと自己都合扱いになることがあります。退職勧奨や倒産など会社側の事情なら、理由の書き方を事前に確認してください
  • 契約社員・派遣社員の場合…期間の定めがある契約は、原則として期間の途中で辞めるには「やむを得ない事由」が必要です。契約書と派遣元の担当者に確認します
  • メールで出したい場合…法律上、退職の意思表示はメールでも有効とされています。ただし会社が書面を求めることが多いため、まずは就業規則を確認します
  • 退職日を変えたくなった場合…退職届は原則として撤回できません。日付に迷いがあるうちは、退職願にとどめておくほうが安全です

トラブルになりやすいケースと対処法

注意したいケース1:受け取ってもらえない

上司が封筒を受け取らない、人事に回してくれないという場合は、退職の申し入れをした事実が残りません。このときは内容証明郵便で会社宛てに退職届を送る方法があります。郵便局が「いつ、どんな内容の文書を、誰に送ったか」を証明してくれるため、申し入れの日付が客観的に残ります。

注意したいケース2:「後任が決まるまで待て」と言われる

後任の採用は会社の責任であり、退職の条件にはなりません。引き継ぎ資料を用意して誠意を見せつつ、退職日そのものは動かさない、という線引きが現実的です。話が平行線になる場合は、退職願ではなく退職届に切り替えて日付を確定させます。

注意したいケース3:自分から切り出すこと自体が難しい

上司に話しかけるのが怖い、出社できる状態ではない、という場合は、第三者に間に入ってもらう方法があります。退職の意思を会社へ伝える役割を代わりに担うサービスです。

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よくある質問(FAQ)

Q. 退職届はパソコンで作ってもいいですか。
A. 書式の指定がなければ問題ありません。ただし氏名は自筆で署名し、押印するのが一般的です。会社指定の書式がある場合はそれを使います。

Q. 退職理由を詳しく書く必要はありますか。
A. 自己都合の場合は「一身上の都合により」だけで足ります。不満や事情を書いても法的な意味はなく、あとに残る文書なので簡潔にしておくほうが無難です。

Q. 出したあとに撤回できますか。
A. 退職願は会社が承諾する前であれば撤回できる余地があります。退職届は一方的な通知のため、原則として撤回できません。迷いがあるうちは退職願にとどめてください。

Q. 就業規則に「3か月前まで」とありますが、2週間で辞められますか。
A. 期間の定めのない雇用契約なら、民法627条により申し入れから2週間で契約は終了するとされています。ただし引き継ぎや有給消化を考えると、可能な範囲で就業規則の期間に近づけるほうが、円満に進みやすくなります。

まとめ

  • 退職願は「お願い」、退職届は「通知」。日付が固まるまでは退職願、確定したら退職届という使い分けが基本
  • 書く要素は表題・私事・理由・退職日・提出日と氏名・宛名の6つ。理由は「一身上の都合により」で足りる
  • 受け取ってもらえないときは内容証明郵便で申し入れの事実を残す。自分から切り出せないときは第三者に間に入ってもらう方法もある

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